風の盆 2024

風の盆は、収穫前の稲が風害に合わないように豊作を祈願する祭りのことを指します。
開催日は9月1日ごろで、旧暦の八月朔日（ついたち）に由来しています。
この時期は台風のシーズンと重なるため、昔から農業の暦では「八朔」「二百十日」など特別な名前が与えられ、全国的に風の厄日とされていました。
やがてその厄日に豊穣を祈る「風の盆」に変わっていったといわれています。
富山県富山市八尾地区では、毎年9月1日から3日にかけて「おわら風の盆」が開催されています。この祭りは、およそ三百年前から受け継がれている伝統行事で、全国から20万人以上もの観光客が訪れます。
「おわら風の盆」では、越中おわら節の哀切感に満ちた旋律にのって、坂が多い町の道筋で無言の踊り手たちが洗練された踊りを披露します。11の町それぞれが支部を組織し、それぞれが決めたルートで独自の輪踊り・街流しを行います。
「おわら風の盆」は、高橋治の恋愛小説『風の盆恋歌』で取り上げられ、一躍有名になりました。